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『”コミュニティと都市再生”』に行ってきた

グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた皆さんはポートランドという街をご存知ですか?僕は以前行った「本の未来を考える」で始めて知りました。ググってみるとある都市再生を境に「全米で一番環境に優しい都市」「全米で最も住みたい都市」とか言われるようになり、DIYが好きな人々が集まるそんな街のようです。

この講演会では、「住民が一体になって街づくりをしている街」「住民参加型の街」というので紹介されており、同時にこのポートランドを特集した雑誌「グリーンネイバーフッド」の著者を招いた対談の宣伝をしていました。

コミュニティとかそういうものに興味があった僕としてはこれは「是非行ってみたい!」と思い、行ってきたのが昨日のことです(ちなみに雑誌は対談当日に買ったのでまだ読んでいません 笑)。

『吹田良平 × 服部滋樹 スペシャル対談 ”コミュニティと都市再生”』 &ナガオカケンメイ

スタンダードブックストア心斎橋店で行われたこれです。19:30から10時過ぎまで2時間半以上の長丁場で、非常に疲れましたが、興味深いトピックが多々ありましたので、覚書としてまとめておきます。

ポートランドはどういう街か


まず、初めの1時間半は「グリーンネイバーフッド」の著者。吹田良平さんによるポートランドの紹介です。

地理的条件とか歴史とか細かいところはwikipediaさんを読んで頂くとして、ポートランドがどういう街かを端的に説明されていました(Wikipediaさんの説明 ポートランド)。街の特徴を自分なりに以下の3つにまとめていました。

で、これらが成り立つために以下の要因があると説明していました(ホントはもっと上手く話していましたが大体こんな感じです)。

環境として、

住民として、

こうやって書いていくとポートランドという街は「創造的」とか「多様性」とかそういった言葉で表現できそうです。確かに面白そうですね!これだけの説明で住んでみたいと思ってしまいます。

どうやって作り上げたのか


さて、そんなポートランドですが以前はこんな街ではなかったようです。元からロフトカルチャーというものはあったようなのですが、活気に溢れる「全米で最も住んでみたい街」という程ではなかった様なのです。

それがなぜ変わったのか。

昔は倉庫街で打ち捨てられていた「パールディストリクト」という地域の再生事業で街は変わりました。民間デベロッパーが市と協議して都市再生を行ったらしいのですが、驚いたのがその考えです。

普通は都市計画といえば産業を誘致するためにどうするかを考える「産業ありき」の計画なのだそうですが、ポートランドの場合は、面白い人を集めるためにはどうするかを考える「人ありき」の計画だったのです。もちろん産業も大事ですが、面白い人が集まれば、必然的にその面白い人を雇用したい企業が集まるだろうという考えなのです。

これには驚きました。別に都市計画について何を知っているわけでもないのですが、街を作るにあたって大事なのはやはり雇用であり、仕事がなければ街として成立しないだろう思っていたからです。そういう意味で「産業ありき」の計画は非常に納得がいく。

ところが、よくよく考えてみると街は住民がいないと成り立たないわけで(当たり前ですね。思い込みって怖い)。じゃあ面白い住民が集まる街はどういう街かというと仕事はなければ困りますが、それよりも「面白い」「環境が良い」「刺激的である」といった要素が必要です。こういう視点に立てたからこそ、ポートランドは住民が楽しみながら街づくりに参加するようなそんな街になれたのだと思います。

ひと呼吸


ここまでが第一部で10分ほどの休憩を挟み、第二部は服部滋樹さんとの対談になります。
第一部の時点から飲み始めて既に酔っ払っている服部さん。顔が赤いですwノリが居酒屋ですww

酔った勢いで中川オーナーや観客だったナガオカケンメイさんも引きずり込み、対談というよりは何でしょう。鼎談?(調べてみたら座談会で良いようですねw)になってしまいましたが、そこは仕事の話になると真面目で興味深い話がたくさん。

これまたまとめていこうと思います。

ここでは色々と話が飛んでいきましたが、服部さんが取り仕切る感じで、「ポートランドの様な街づくりはどうしたらできるのか。」「日本ではできるのか。」について吹田さんに他の3人が質問するという流れで進みました。話は大きく分けると二つ。

日本人がポートランドの様な暮らしを送ることを良しとできるには?


これは服部さんが主に気にしてらしたのですが、吹田さんも共感されていました。曰く「今の日本ではマーケティングが良しとされ過ぎている」「雑誌や企業が良しとするもの流行させたいものを無批判に受け入れすぎてやしないか」「作られたスタイルに依存し過ぎてではないか」。

そうではなくて、「等身大な」「生活を楽しむような」それでいて「革新的であることを良しとする様な」、「与えられるものよりも自分で作り出すことを良しとする様な」そんな文化を、意識を、今の日本人は持っていないのではないか。もしなれるとしても急にそのような意識にはならないだろう。何らかの時間をかけた学びが必要なのではないか。

それらに対する答らしきものとして吹田さんは「その学びは服部さんの様なクリエイターがもたらすべきだろう」と言い、中川さんは「POSレジで分かるランキングに頼った本屋さんを見て、なぜ自分の好きなことをやらないのか。そこにはある種の勇気といったものが必要かも」と言っていました。

また、もう一つ面白かったのが、最後のQ&Aでのやりとりです。

質問「地方出身者からすると都会に憧れてしまう。どうすればポートランドの人たちの様に溢れる情報に押しつぶされず手作りの暮らしをしたいという意識になれるのか?」
吹田さんの答「ポートランドの人たちも始めからああいう考えを持っていたわけではなくて、地方出身者で都会にあこがれ、実際に住んでみたが、その生活に疑問を抱いてきた人が多い。元からそうだったわけじゃない」

これは服部さんの言う「学びが必要」ということにもつながりますね。「高度経済成長期的な記号消費はもういらない」というわけです。

日本の街でポーランドの様に住民が自ら街づくりに参加していくような街づくりはどうすればできるのか?


これは主にナガオカさんが気になっていました。仕事で商店街の再生を頼まれることがあるそうなので。

吹田さんの答は、まずポートランドはゼロから作り始めたので、衰退した商店街とは状況が違う。よって、単純な適用はできないがはじめに必要なのが「一階(アクセスしやすい場所にたくさんという意味でしょう)に美味しいレストランとバーがあること。」

これは上述したように小さなギャザリングが起きやすい環境が必要ということでしょう。面白い人が集まってもその人たちが集まれるような場が必要ということでしょう。また、発信者が多いということも重要であるという言葉もありました。

そして、「明確な個性が必要だということ」。これは個性と表現していましたが、誰かが好き嫌いを判断できるような明確な特色を出すことだと思います。ポートランドだったらアートでオルタナティブな街であること。それを好きな人は喜んで街づくりに参加するし、嫌いな人は住まないでしょう。ですが、そもそも好き嫌いを判断できるくらいの特徴がなければ、単純に娯楽が多い都会を目指すというのは当たり前だと思います。

まとめ


まとめると「ポートランドの様な住民が街づくりに積極的に参加するような街づくり」の具体的な方策は今回では出てきませんでした。というのも、全く同じ条件でない限りポートランドのやり方を踏襲するわけにはいきません。

ただ、ポートランドの様にするための一つ一つの要因を特定することはできるでしょう。場所によってその要因のバランスが違うのです。だから、「その要因とバランスについてもっと考えることは重要であるだろう」とのことで「今後も似た様な話し合いの場が持てれば」ということで終わりました。

感想


最後に感想です。

まず一つ。ポートランド行ってみたい!なぜかというと、自分もチェーン店を否定するわけじゃありませんし普段はよく利用していますが、チェーン店よりは個人商店が好きな人なので、凄く共感したからです。もっと言えばこういう暮らしに憧れるからです。服にしろ本にしろ飲食にしろ、お金に余裕があるときは出来る限り好きなお店に行くことにしています。それは、何より好きなお店を探す喜び。見つけた喜びがあるからです(チェーン店の安価で約束された快適さも好きですが…笑)。

学生時代はそういう気持ちは漠としたものでしたが、就職して大阪に来てみると、お金と時間に余裕ができたのもあって明確に自分はそういうのが好きなのだと思うようになりました。そして、できれば自分もやってみたいと。なので、今更ながらでかなり遅い気もしますが、どうにかこうにか色々と手を出してやってみているわけです。

で、雑誌「IN/SECTS(インセクツ)」やジン、フリーペーパーを見ていたり、インターネットやSNSの普及を見るにつけ、これからは何かを作れる個人が生きやすい時代になるのだと思うようになりました。

きっとそんな中で重要なのは横の連帯であるとも感じています。一人ではできなくても価値観の近い誰かと一緒にやれば上手くいく。シェアハウスなんて良い例ですし、SNSはそれを後押しします。この横の連帯の好例がコミュニティだと思うのです。しかも地縁血縁というよりは、吹田さん的定義のコミュニティ。「ある特定の価値観を共有している集団」。

そんなこんなで、興味を持って、実はポートランドのことは全く知らなかったのですが参加したというわけなのです。

結果としては、「心強さを貰えた」というところでしょうか。

世界にはDIYな、「身の丈に合った」そういう生活を面白がってできる街があるということ。また、吹田さんが言っていた「自分のできることを一生懸命やること。嘘をつかないこと。そうすれば必ず共感者はできる。それを続けていけばよい」という言葉(もちろん「やりたいことにおいて」でしょうが)。

文章にしても製本にしても(他にもやってみたいことはたくさんありますが)まだ本当にやり始めたばかりで拙いこと恥ずかしいことばかりですが、いつかそれが実を結ぶと信じて試行錯誤をやり続けようとお話を聞くことでそういう気になることができました…なんかトークショーの趣旨と全く違うな。

まあそれはそれで、自分にとって良いことなので良しということで 笑


グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた
グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた
吹田 良平
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